628 自創作のこと
友人との昼ごはん後の会話。自創作の設定について。
友人は2年あっためてきたという設定を一生懸命に話してくれた。入り組んだ設定の異世界ファンタジー。その世界の秩序、掟、陰謀。それらに抗う主人公たち。
そういった設定には、必ず作者の性癖というか、好きなポイントが滲み出る。これまでその友人と話してきた好きなアニメのこと漫画のこと映画のことと繋がる。だよね、そういうの好きって言ってたもんね。
「ごめんね、長々と聞いてもらっちゃって」 友人は言った。まあ、正直あんまり設定は理解できてなかった。入り組みすぎてて。でも面白い、とは思ったんだ。だから聞けたんだ。
「また今度さ、しっかり纏まった形で読みたい」 そう私が言うと纏めてみるよと少し笑った。
自分が作った世界のこと、キャラのこと、話したい。知ってもらいたい。好きになってもらいたい。
これって、子自慢をする親の気持ちと似ている。
話して知ってもらって好きになってもらうことの嬉しさは知ってる。最高に幸せな事だと思う。
話して知ってもらって好きになってもらうには、それなりの完成度の作品じゃなきゃいけない、とも思う。それくらい、オンリーワンの世界を伝えることは難しいから。しっかりした作品でないと、読者は世界に浸れないし、読者を引き込めない作品なんてマスターベーションと同義なのよ。あらやだ。
だから、まあ、作家のたまごな私や友人は、こうやって伝え合う。
そうやって広がっていく自創作の世界。
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